
ホームページのことで困ったとき、いきなり制作会社に相談するのって、少し勇気いりませんか?
「こんな初歩的なことを聞いていいのだろうか」
「相談したら営業されて、そのまま契約させられるのではないか」。
そう感じて、ずっとそのままにしている方にお会いすることがあります。
実は千葉県には、お金をかけずに、売り込みの心配もなく相談できる公的な窓口がいくつもあります。
私たちのような制作事業者・制作会社に相談する前に、まずそちらを使っていただいても良いと思います。
この記事では、千葉県の事業者が使える窓口を3つ整理します。逆に、公的な窓口では解決しないことも書きます。
そこを知らずに相談に行くと、「話は聞いてもらえたが、何も進まなかった」で終わってしまうためです。
【結論】公的窓口はまず使ってよいが「実際に直す人」は別に必要
先に結論から。
公的な相談窓口は、何をすべきかの方針を決める場所です。
実際にホームページを直す作業までは引き受けていません。
ですので、順番はこうなります。
- 公的窓口で相談し、何が問題で、何から手を付けるべきかを整理する
- 整理がついてから、実際に作業する相手を探す
この順番で進めると、業者に相談するときに「何をお願いしたいのか」が自分の言葉で言えるようになります。見積もりの比較もしやすくなり、必要のない提案を断る根拠も持てます。
【千葉県よろず支援拠点】国が設置した相談所で何度でも無料。ホームページ相談も可能
3つのうち、最初に挙げたいのがここです。
国(中小企業基盤整備機構)が全都道府県に設置している経営相談所で、相談は何度でも無料です。
- 対象⋯県内の中小企業・小規模事業者・個人事業主・創業予定の方
- 費用⋯無料(何度でも相談できます)
- 相談時間⋯1回あたり1時間程度
- 方法⋯対面・オンライン・電話・メール
- 場所⋯千葉市美浜区中瀬2-6-1 WBGマリブイースト23階
- 公式サイト⋯千葉県よろず支援拠点
相談できるのは経営全般。ホームページの改善やIT活用も対象に入っています
「経営相談所」と聞くと資金繰りの話だけのように思えますが、対応する分野にはデザイン・IT活用・Web、ホームページやパンフレットの作成・改善も挙げられています。中小企業診断士、税理士、マーケティングやデザインの専門家など、分野ごとに相談スタッフがいます。
「今のホームページを見てもらって、どこが弱いのか教えてほしい」という相談の仕方で構いません。
予約が必要です。当日いきなり訪ねても相談はできません
相談は事前予約制です。公式サイトのフォームから予約します。県内各地で開かれるサテライト相談会もあり、市役所の産業振興の窓口が案内していることもあります。


初回は『何が問題なのかも分かっていない』状態で大丈夫です。
むしろ、その状態から一緒に整理してもらえる場所です。
【松戸市専門家相談】市内の事業者なら無料で使え、店舗まで来てもらうこともできます
例えば、松戸市内で事業をしている方には、市の専門家相談があります。
窓口は松戸商工会議所で、費用は無料です。
- 対象⋯市内で事業を行っている中小企業者・個人、市内で創業予定の個人
- 費用⋯無料
- 場所⋯松戸商工会議所会館(松戸市松戸1879-1)。市内の事業所・店舗への出張相談もできます
- 申し込み⋯松戸商工会議所(047-364-3111)へ予約
商工会議所の経営相談は、会員でなくても原則無料で利用できます。
「会員しか相手にしてもらえない」と思い込んで使っていない方が、実は多い窓口です。
ただし相談分野にITやホームページは明記されていません
松戸市が案内している相談分野は、補助金の案内、資金調達、税務、労務、知財、その他の経営全般です。ITやホームページという言葉は書かれていません。
ですので、ホームページそのものの話をしたい場合は、予約の電話で「ホームページの件で相談したい」と最初に伝えて、対応できる専門家がいるかを確認してください。ここを確かめずに行くと、分野の違う専門家に当たってしまうことがあります。
一方で、補助金や資金繰りと絡めて考えたい場合には、ここが向いています。地元の窓口なので、市内の事情をふまえた話ができるのも利点です。
【ちばデジタル支援ネットワーク】「何がしたいのか」の整理から相談できる千葉県の窓口
3つめは、千葉県産業振興センターが運営している窓口です。デジタル技術の導入について、無料で相談できます。
- 対象⋯県内の中小企業・小規模事業者
- 費用⋯無料
- 相談できること⋯デジタル技術で何を実現したいのかの整理、業者からの提案の受け止め方、導入したあとの課題の改善
- 申し込み⋯ちばデジタル支援ネットワークのフォーム、または電話(043-299-2904)
この窓口の特徴は、業者を決める前の段階から相談できることです。
「何を頼めばいいのか分からない」「提案書をもらったが、判断できない」という段階の相談に向いています。
登録事業者の一覧から、自分で相手を探すこともできます
このポータルサイトには「千葉県デジタル支援パートナー」として登録された事業者の一覧があり、支援分野や対応業種で絞り込めます。県が事務局を務める仕組みに登録している事業者なので、まったく手がかりのない状態で検索するよりは探しやすいはずです。
ただし、登録されていることは「県のお墨付き」ではありません。登録の要件は、デジタル化に関する業務経験や実績があることなどで、支援の質を保証するものではないからです。一覧はあくまで候補を見つける場所として使い、選ぶときはご自身で話を聞いて判断してください。
補助金でホームページを作る話は、2026年に事情が変わりました
相談に行くと補助金の話が出ることがありますが、2026年のIT導入補助金(デジタル化・AI導入補助金)では、ホームページ制作は補助の対象外です。
制度の目的が業務のデジタル化や生産性の向上にあり、情報発信を主な目的とするホームページは趣旨に合わない、という整理になっています。
ホームページの費用で使われることが多いのは、小規模事業者持続化補助金です。
こちらもウェブサイト関連費だけで申請することはできず、補助金総額のうち一定の割合が上限になります。金額や条件は回ごとに変わるため、申請を考える場合は必ず最新の公募要領を確認してください。
補助金そのものの注意点は、IT導入支援事業者の登録取消について書いた記事で詳しく整理しています。「実質無料」という誘い方をされたときに何を確認すべきかも、そちらに書きました。
公的窓口で決まること、決まらないこと
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。公的窓口は万能ではありません。
決まること
- いまの状態で何が問題なのか、何から手を付けるべきかの整理
- 受け取った提案や見積もりを、どう読めばよいかの考え方
- 補助金など、使える制度があるかどうか
決まらないこと
- 実際にホームページを直す作業。相談は助言までで、手を動かすのはご自身か、依頼した事業者です
- サーバーやドメインの契約に関する手続きの代行
- 「今すぐ表示が崩れている」「フォームからメールが届かない」といった、急いで直す必要のある不具合への対応
とくに3つめは、予約を取って相談する時間の余裕がありません。表示の不具合やフォームの不達は、原因を切り分けて直す作業そのものが必要です。フォームからメールが届かないときの確認手順のように、ご自身で確かめられる範囲は記事にしていますので、まずはそちらを試してみてください。
相談の前にそろえておくと、1時間が無駄になりません
相談時間は1回1時間程度です。時間は限られているので、手ぶらで行くと状況の説明だけで終わる可能性もあります
そのため、以下の4つを用意して持っていくと、話が具体的になります。
- ホームページのURLと、いつ頃・どこに作ってもらったか
- 毎月・毎年払っている費用(サーバー代、保守料、ドメイン代。金額と支払先)
- 管理画面に入れるかどうか(IDとパスワードが手元にあるか)
- 困っていることを、起きた順に3行くらい(「半年前から更新できない」「先月から問い合わせが来ない」など)
2と3が分からない場合、それ自体が相談すべき内容です。「契約の状況が分からない」「誰が管理しているか分からない」という状態は珍しくありません。恥ずかしいことではないので、そのまま伝えてください。
ご自分のサイトの状態を先に確かめておきたい方は、ホームページのセルフチェックをお使いください。無料で、登録も要りません。

2と3が分からないまま何年も経っている方が、実際にいちばん多いです。分からないことを確かめるところから相談して大丈夫です。
【まとめ】公的窓口で方針を決めてから、直す相手を探す
千葉県でホームページの困りごとを無料で相談できる窓口を3つ挙げました。
- 千葉県よろず支援拠点
何度でも無料。ホームページの改善も相談分野に入っています - 松戸市専門家相談(窓口は松戸商工会議所)
市内の事業者は無料。出張相談もできます - ちばデジタル支援ネットワーク
業者を決める前の整理から相談できます
いずれも、実際に直す作業までは引き受けていません。それでも先に使う価値があるのは、「何を頼むべきか」が決まった状態で業者と話せるようになるからです。この順番を守るだけで、必要のない契約を避けられます。
整理がついたあと、作業を頼める相手が見つからない場合や、受け取った提案が妥当かどうかもう一度確かめたい場合は、当窓口でも承っています。他社が作ったサイトのご相談も受けていますし、内容によっては「今は作り直さなくてよい」とお伝えすることもあります。
セカンドオピニオンとホームページ診断のページに、何をどこまで行うかを書いています。
ただ、急いでいないのであれば、まずは無料の公的窓口からで構いません。
そのほうが、営業されにくい分落ち着いて選べると思います。
この記事で参照した一次情報
- 千葉県よろず支援拠点/よろず支援拠点全国本部
- 専門家による経営相談窓口を開設しています(松戸市専門家相談)|松戸市
- ちばデジタル支援ネットワーク(公益財団法人千葉県産業振興センター)
- デジタル化・AI導入補助金2026
制度の内容や窓口の運用は変わることがあります。ご利用の前に、それぞれの公式サイトで最新の案内をご確認ください。
Service
同じことでお困りでしたら
記事のとおりに進めるのが難しいときは、次のご相談で承っています。
どれにあたるか分からないときは、ホームページの自己点検リストで、いまの状態からお確かめいただけます。



